オニアザミとカキネガラシ

放牧地には、様々な種類の草が自生しています。
崩れにくい山づくりに欠かせないノシバが育ちやすいよう、周りの草はほとんど牛が食べてくれるのですが、食べない草は人の手で取り除いています。

こちらは子牛ゾーン。左から、みどり、わこ、みそら、しおん。
基本的に、彼女たちがきれいに食べてくれます。

薫る野牧場では、牛が食べない草の代表例がオニアザミとカキネガラシ。
どちらも繁殖力が強く、放っておくとあっという間に拡がっていきます。

オニアザミは葉がトゲトゲして痛いため、牛は食べようと思わないのでしょうね。
軍手をしていても、トゲが貫通して痛いくらいです。
夏にピンク色の花が咲き種子を落とすので、その前に現在せっせと刈っています。

オニアザミの葉。葉先のトゲが、触ると非常に痛いです。

カキネガラシは、紫色の固い茎と、黄色い小さな花が特徴的で、成長すると何本にも枝分かれします。
抜こうとすると、根元から千切れやすく、少々コツが必要です。

根だけでも地中に残し、また再生しようとする生命力の強さを感じます。
しかし固くて美味しくないのか、牛は食べません。
群生し、他の草の栄養と場所を奪ってしまうため、こちらもせっせと抜いて歩いています。

カキネガラシ。
手前の紫色の茎がわかりやすいですが、よく見ると後方にも群生しています。

地味な作業ですが、牛の食べる草が元気に育ちやすい環境を、少しでも整えられればと思います。

作業中に見つけた、お昼寝中の子鹿。
近づいても逃げないので写真を撮り、触ろうとしたところで素早く逃げていきました。
5月に生まれたあられの子、あれん。後ろは「さわ」。
まるで自分の子のように気にかけ、あられと一緒にお世話をしています。
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